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ソーシャルゲームの問題

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ソーシャルゲームとは何か

ソーシャルゲームとは、主にソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)上で提供されるオンラインゲームのことを指します。

SNS上にウェブブラウザ上で動作するアプリケーション・プラットフォームが提供され、これを基盤として制作されたアプリケーションソフトを、ソーシャルゲームと呼ぶこともできます。

ソーシャルゲームという概念は、元々はSNSでパソコンを使って遊ぶゲームを指すものとして登場したものですが、日本国内においてはスマートフォン向けのものが主流となっています。

 

ゲームアイテムの所有権について

ゲームが「ローカルなソフト」として内部で完結していた時期には、アイテムについての所有権を主張する人は殆どいませんでした。

しかし、現代においては、ソーシャルゲーム・オンラインゲームが普及するようになり、ゲーム内のアイテムを、ゲーム内のお金ではなく、現実の世界のお金で取引するという「リアルマネートレード(RMT)」が行われるようになってきたため、ゲーム提供事業者によるオンラインゲームの提供終了への反応として、ユーザーから「アイテムの所有権」を主張される件が増えてきているようです。

さて、ユーザーの主張する権利は、果たして認められるのでしょうか。

ゲームアイテムの所有権は認められない

仮にユーザーがゲームのアイテムの所有権を主張する場合であっても、ユーザーにアイテムの所有権が認められることはありません。

なぜなら、所有権は「有体物に対する権利」であって、ゲームアイテムは有体物ではないからです。

もっとも、ユーザーにとってみれば、その法的構成は二の次であって、本当の目的は所有権の認容ではなく「そのアイテムを使い続けること」もしくはその事実に対する補償が求められればいいはずですので、その意味で、法的構成が所有権である必要は必ずしもありません。

ではユーザーは法律上どのような主張ができるのでしょうか

アイテムに対する「ユーザーの権利」と「事業者の債務不履行」

ゲームアイテムの購入後すぐに、ゲーム提供事業者から「あと1か月でゲームの提供を終了します」という類の宣言があった場合には、しばらくの間使い続けることができるとの期待のもとにゲームアイテムを購入したユーザーの利益は守られるべきです。

この場合、オンラインゲームサービスの性質を考えると、「使い続けたいからゲームの終了を延期してほしい」といった主張が認められる可能性は極めて低いといえます(相当数の署名等があればわかりませんが・・・)。

そこで、一般的には、短い告知期間でゲームサービスを終了する場合には、告知の直前に購入されたアイテムについての返金が認められるべきであるといえます。

なぜなら、ゲームアイテム購入契約に伴うゲーム提供事業者の債務は「アイテムを付与する事」ではなく「アイテムを付与して相当期間使用させる事」であるといえるため、すぐに利用できなくなるのであれば、契約上の債務不履行が考えられるからです。

但し、現状として、「告知期間」や「返金額」についての有効な判断基準は設けられておらず、ゲーム提供会社側の会計処理なども参考にしながら、個々の事例ごとに検討していく必要があります。

ゲーム提供事業者としては、ソーシャルゲームのゲームタイトル修了が決定した場合には、速やかにその旨をユーザーに告知して、アイテムの販売停止や、販売時の注意喚起を行うべきでしょう。

 

コンプガチャ問題について

ソーシャルゲーム・オンラインゲームにおける「ガチャ」とは、「がちゃがちゃ」「がちゃぽん」等と呼ばれる自動販売機のオンライン版のことを指します。

そして「コンプガチャ」とは、ガチャで出てくるアイテムの一定の組み合わせを完成(コンプリート)させることで希少なアイテムがもらえる、というサービスのことを言います。

たとえば、ガチャをひいてA、B、C、D、Eの5枚を揃えると、Zというアイテムがもらえる、といった形です。

以下ではこの「コンプガチャ」の問題について記載していきます。

景品表示法をうけての懸賞制限告示による禁止

懸賞制限告示においては、懸賞の最高額・総額の規制とは別に、「カード合わせ」については全面的に禁止することとしています。

ここでいう「カード合わせ」とは、

「2以上の種類の文字、絵、符号等を表示した符票のうち、異なる種類の符票の特定の組み合わせを提示させる」方法を用いた懸賞による景品類の提供

をいいます。

例えば、菓子の袋に様々なキャラクターのカードを1袋1枚封入しておき、所定の種類のカードを揃えた消費者に対して、特別な景品を提供するような方法です。

この「カード合わせ」が全面禁止となる理由としては、①その方法に欺瞞性があること、②子ども向けの商品が多いこと、とされています。

(「欺瞞性」とは「人を騙す性質」のことです。例えば、10種類のカードすべてを集めようとすると、初めの6~7枚は比較的簡単に揃いますが、最後の方は重複が多くなり、最後の1枚がなかなか揃わない、といった例にあるように、当初は簡単に揃えられると考えていた消費者が、その見通しとは異なり、大量に購入せざるを得なくなる点が「騙す性質」と考えられています。)

コンプガチャについては、以前よりカード合わせに該当するのではないかとの疑いをもたれておりましたが、2012年5月18日の消費者庁の発表により、カード合わせに該当するということが正式に明らかとなりました。

さて、それでは「カード合わせ」であるコンプガチャによって大打撃を受けた人は、何がしかの請求権を持つのでしょうか。

コンプガチャの被害者請求権

上記の通り、コンプガチャは禁止されましたが、それにより被害を受けた方について、返金請求が認められるかどうかについての公的な判断は、現時点ではされていません。

一般論をいえば、コンプガチャの実態が「著しく公序良俗に違反する」と判断されることになった場合には、契約は無効としてユーザーからの返金請求が認められる可能性が高まり、反対に、「景品表示法には違反するものの、契約を無効とするほどまでには公序良俗に違反しているとはいえない」と判断された場合には、返金請求は認められないものと考えられます。

しかし、落ち着いて考えてみたときに、そもそもデジタルアイテムが「景品」と認められてしまっていいのでしょうか。

デジタルアイテムを景品と扱うことの当否

コンプガチャは組み合わせを揃えるために合理的に必要となる金額が非常に高額であったため、ソーシャルゲームにおける高額課金問題の主たる原因とされてきました。

そういった事情を勘案し、結論としてコンプガチャが禁止されたことはやむを得ないことだと言えます。

しかし、その法律構成を「カード合わせ」としたことは、オンラインゲームにおけるアイテムを景品表示法上の景品として捉えるという、大きな判断を含むものであり、その当否については議論があります。

少なくとも、このようなデジタルアイテムについての広範な景品規制適用は、ゲームデザインにおいて致命的な効果をもたらすと考えられます。
なぜなら、ソーシャルゲーム上のダンジョンで発見する「お宝」の市場価値を考えながらゲームデザインをすることは凡そ不可能であるからです。

コンプガチャ問題によってゲームアイテムに対して景品表示法の適用があることが明らかになった以上、早期に法の適用の範囲を明確化する必要があるといえます。

 

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